長野県の山岳ガイド

にしだけ西岳(2398m)富士見町
八ヶ岳最南端にあるのに西岳と呼ばれている独立峰的存在の山だが、権現岳が修験道の山としていた
頃、権現岳の最西端に鎮座しているところから西岳と呼ばれたのが始まりのようである。西山麓から
展望すると編笠山と並んだ円錐状の山容は兄弟のような存在だが、登山者の数も少なく八ヶ岳連峰の
中にあって最も静かな山である。主要登山道は富士見高原付近の中央登山口からだが、山頂までの直
線登りは変化に乏しいのも人気のない原因かも知れないが、最短距離で高度を稼ぐので時間をかけず
に山頂に立てられるので日帰り登山には最適な山だ。

コスモス咲く山麓からの展望(中央が西岳、右が編笠山)


曇り空から青空に変わる瞬間が感激 ■2007.12.24
静かなはずの山頂は登山客と蝶で賑やか ■2007.8.25
晴天だったが凍結気味の雪道はアイゼン使用 ■2006.12.24
編笠山と富士山のコントラストが美しい ■2006.9.20

イラスト登山コースマップ
イラスト雪山コースマップ
南八ヶ岳エリア・目次

登山口までのアクセス

中央道諏訪南ICを出たらそのまま八ヶ岳ズームラインに向かい直進するとICから6kmほどで県道48

4号の三叉路に突き当たる。右折したら1kmほど進むと昭島市キャンプ入口の看板が道路両側に立っ

ているので、ここを左折する。枝道が幾つも延びているが、道なりに1kmほど行くとエース証券八ヶ

岳研修センターの前に出る。右折して400m先が中央登山口で、ゲート手前にプレハブの造林小屋

がある。

■駐車場:造林小屋前広地に10台ほど(ゲート前には停めないこと)

■トイレ:林道終点の不動清水にトイレ棟がある

■水 場:不動清水(長命水と呼ばれている湧き水)



コース解説

駐車場脇に二つのゲートがあり、そのどちらにも西岳中央口と記されているが、途中水場やトイレの

ある正面のゲートを選択したほうが良いだろう。平坦な林道1kmほど先に分岐があり左折すると「不

動清水」に辿る。ベンチやトイレ棟もあり、また編笠山へのルート分岐で休憩適地になっている。長

命水と呼ばれる水場は、西岳山腹からの冷たい湧き水なので、ここで適宣補充しておこう。西岳へは

不動清水の脇を横切り直進する。緩やかで広い林道から一変して樹林帯の登山道が始まる。10分ほ

どで草付きの林道に突き当たるが、そのまま横切り山中に入る。徐々に勾配が増し、道沿いにはシダ

類が目だちはじめた頃、再度林道と出会うが、ここも横切り直進する。右手に岳樺と唐松の大木が二

本並んで立っているのを見たらほどなく道標の立つ最後の林道に出会う。しかし林道と言っても長い

間利用された形跡はなく草地の広場になっている。ほぼコース中間の1700m付近だが展望は高木樹林

に阻まれ全くない。広地から山中に入りしばらくすると、今までカラマツや潅木の混生林だった登山

道周辺は針葉樹が目立ちはじめ岩ゴロも多くなり斜度もきつくなってくる。大きな岩塊の脇を幾つか

越すと山頂まで600m道標のある平坦地に辿り着くので、最後の休憩を摂ろう。いよいよ最後の登

りが始まるが、急登も然程ではなく一登りで樹林帯を抜け、ほどなく展望の開けるガレ場に辿る。立

ち木がほとんどない岩ゴロの斜面から始めて編笠山が谷越しに見える場所で、山頂まで300mほど

の至近距離だ。再びシャクナゲなどの低木樹林帯とガレ場を登りきると目の前に山頂標柱が現れる。

山頂の眺望は隣の編笠山と大差ないが、北側の立ち木が高くなりはじめているので阿弥陀岳以北の八

ヶ岳連山の展望に少々不満が残るが、南アルプスはもっとも近い位置で見ることが出来る。また編笠

山の西に延びる裾野とそこに浮かぶ富士山との調和は絶妙の美しさがある。

下山は往路を戻れば100分ほどで駐車地に辿るが、時間に余裕があれば山頂から青年小屋まで50

分、編笠山山頂まで30分、そこから不動清水合流地まで90分で、3時間もみておけば駐車地に下

山できる。しかし編笠山山頂からのコースは急坂路で、岩が雨で濡れている時は滑り易く、時間をか

け慎重に下山しなければならない。


各地点の標高

中央登山口:1450m

不動清水:1505m

岳樺休憩地:2150m

西岳山頂:2398m

■登山口と山頂までの標高差:約940m


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