鬼面山 大鹿村地蔵峠コースマップ      鬼面山 HomePage→

大鹿村地蔵峠コースマップ解説

地蔵菩薩像入口の下に小さく鬼面山と描かれている案内板の脇から登山道に入る。10mほど歩

くとすぐに地蔵が祭ってある祠があるので、ここで登山の無事を願掛けしておこう。ここからヤ

セ尾根の急勾配が始まるが、潅木林の中を行く道は踏み固められており意外と歩き易い。500

mほど行くと前方にトタン吹きの作業小屋が見えてくる。かなり古い造りだが、室内には薪スト

ーブが置いてあり、整理整頓すれば恰好の避難小屋になりそうだ。登山道は相変わらず潅木林が

眺望を遮っているが、土道の尾根歩きが岩地のヤセ尾根に変わる辺りから少しづつ眺望が開けて

くる。蟻ノ戸渡りもどきの岩頭を通過し、崩落気味のザレ斜面をトラバースし終えると、谷間越

しの南方彼方に恵那山や尾高山が展望出来る。さらに一登りで貴ノ峰1585mピークに辿り着く。

細長いピーク中央の樹木に道標が掲げてあるだけだが、ここで初めて鬼面山を見る事が出来る場

所だ。貴ノ峰を過ぎると登山道は一旦鞍部に下る。南信では珍しいブナ林が発達している平坦な

鞍部は、このコース上で最も美しいと思われる場所だ。展望はないが、ブナ林に混じってモミジ

やミズナラなどの潅木が茂り、春の新緑、秋の紅葉は素晴らしい。しかしここからの登り返しは

急登が長く続くので気合いを入れて登ろう。ブナ林が見当たらなくなり潅木林に岳樺が目立つよ

うになってくると急登も終わり、ほどなく屈曲地となり尾根は大きく南方へ進む。山頂まであと

500mほどの地点だ。緩やかな斜度は山頂直下まで続き、村境界線の赤標識が見えると一息で

鬼面山山頂に到着する。一等三角点からの展望は、木立が高くなりはじめた東方面を除き見渡せ

るが、山頂広地に造られた展望櫓の上に立てば申し分ない眺望が楽しめる。南アルプスと中央ア

ルプスが東西に、恵那山を始め三河や中京の山々が遠く霞んで見える。

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