長野県の山岳ガイド

きりとうさん霧訪山 (1305m) 辰野町・塩尻市
「霧が訪れる山…きりとうさん」響きの良い名、叙情を感じさせる名の山はそれだけで登山者が来
るようだが、さらに登ってがっかりさせない事も人気のある山の条件かも知れない。霧訪山は太平
洋に流れ込む天竜水系と、日本海に流れる信濃川水系の分水嶺にあり、気候の変化も著しく、山名
の如く霧がよく発生し、雨乞いの山として崇められてきた。標柱に日本の中心地と記された山頂周
囲は地元により伐採されるなど手入れが行き届いており、低山とは思えない眺望は満足させてくれ
るはずだ。登山口は塩尻市下西条から矢沢川に沿って登るコースと小野神社から登るメインコース

珍花オキナグサが咲く山頂は、戦国時代武田信玄がのろし台として利用した

GWオキナグサの花が見頃 ■2005.5.1

無雪期コースマップ
伊北&湖南エリア・目次

登山口までのアクセス

中央自動車道・伊北インター出口の国道153号に入りそのまま塩尻市方面へ北上する。辰野町と

塩尻市の境界近くのJR飯田線小野駅を過ぎると間もなく前方左側に「小野神社」が見えてくる。隣

接する弥彦神社脇の「霧訪山登山口」案内板を左折する。二百メートルほど先の中学校校舎T字路

を右折して校舎北側を巻きながら農道に出る。登山口へ辿る道標が曲がり角に立っているので、道

標に従い登山口に向う。

■駐車地:農道終点右側にある上水道施設棟の前に数台

■トイレ:駐車地の仮設トイレ、または小野神社境内


コース解説

駐車地から一旦山中に向う農道に出て100mほど先の登山口に辿る。歓迎横断幕や道標など立ち

並ぶ賑やかな登山口から土止め用擬木階段の登山道に入る。擬木階段がなければ滑り落ちるくらい

急勾配の登山道沿いは赤松林が続く。まず「山頂まで一時間」と記された道標を目にしてからほど

なく「御岳山大権現」石柱の前を通過し、高圧線鉄塔脇に辿り着く。周辺は間伐されており、初め

て眺望が得られる場所で「かっとり城址」の標柱が立つ。ここでの小休止も良いが、少し先の見晴

らし台まで足を延ばそう。登山道右側の樹間から八ヶ岳方面が展望出来、登山口から三十分ほど歩

いた地点なので小休止するに手頃な場所だ。

ここから10分毎に「山頂まで○○分」の標示板があるが、提示時間を気にせずのんびり歩こう。

青トタン製の避難小屋を過ぎた辺りがほぼ中間付近で、あとは緩やかな登りを山頂直下まで辿り、

最後の急坂を登りきると霧訪山山頂となる。二等三角点の狭い山頂には展望盤、山頂標柱、石祠

など立ち並んでいる。石祠は山麓の小野神社に祀られている「伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊

弉冉尊(いざなみのみこと)が祀られている境内社とともに境外社として霧訪山山頂に置かれ、小

野神社と深い信仰の繋がりを物語っている。山海・草木を司った男神いざなぎのみことに見守ら

れ、山頂の一角にオキナグサがひっそりと咲いている。

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