長野県の山岳ガイド

とうげやま峠山 (1415.7m)塩尻市奈良井
 木曽郡奈良井(現塩尻市)と木祖村(現木曽町)を結ぶ中山道にある鳥居峠は、木曽谷を南北に遮断
しており、碓氷峠、和田峠と並んで最難所の峠だった。昭和30年、峠の中腹を鳥居トンネルが開
通したことで峠越えの歴史に幕を閉じた。昭和46年に信濃路自然歩道として中山道が復元され、
散策客が多く訪れるようになった。
 しかし峠までの起点となる奈良井宿や薮原宿から鳥居峠までは4kmほどあり、峠山へはさらに
一時間ほど費やすので散策気分と言うわけにはいかないが、この山の魅力はやはり古(いにしえ)の
ロマンに想いを馳せながら歩くことにあるようだ。

奈良井川の奥に聳える峠山(右の街は奈良井宿)

昔の旅人の足跡を辿る中山道鳥居峠越え ■2008.4.4

無雪期コースマップ
木曽路北部&鳥居峠周辺エリア・目次

各地点の標高

奈良井宿登山口: 950m

中の茶屋跡東屋:1060m

鳥居峠峰の茶屋:1200m

峠山山頂:   1416m

■登山口と山頂までの標高差:約460m


アクセス

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■駐車地:奈良井宿入口付近の公共駐車場(有料)に余裕

■トイレ:駐車場内

■水 場:奈良井宿枡形近くの水場、鳥居峠峯の茶屋前


コース解説

 奈良井宿入口の駐車場からJR中央線を渡り、奈良井駅方面からの道と合わさる宿場街で左
折して鳥居峠方面に向う。下山後、時間に余裕があったら峠山と拘りの深い奈良井宿を散策
しても良いだろう。
 鎮神社の華厳な社殿を右に見て、民宿ならい荘を過ぎるとほどなく車道も終わり、中山道
の石柱が立つ登山道入口に着き、ここから石畳の散策道が山中に向っている。石畳の道を登
りきると、左手に砂防堰堤が見え、ここで石畳も終る。最初の桟橋を渡り、大きく右に回り
込むと木曽駒が展望できる東屋分岐となる。東屋へは往復5分。分岐道標から緩やかな下り
坂が続き、二回目の桟橋を渡った先の「中の茶屋」跡地に辿り着くので昔の旅人と同様、ここ
で小休止しよう。
 散策道も中の茶屋跡を過ぎた辺りから勾配がきつくなってくるが、桟橋で小沢を数回横切
ると、前方間近に鳥居峠の鞍部が望まれる平坦道になる。大木が数本立ち、峠本沢の標示を
見ると一息で鳥居峠に辿り着く。「峯の茶屋」跡地には休憩棟が建ち、傍らの水場には美味し
い湧き水が溢れ出ている。峠を登り詰めた昔の旅人もこの湧き水で喉を潤したことだろう。
峠分岐地から直進は薮原宿へ下る散策道、峠山へは休憩棟の左脇登山道を行く。
 御岳講石碑と明治天皇駐蹕所跡の石碑前を過ぎるとほどなく、峠山に続く作業道(高圧線巡
視路)に合流する。今まで眺望の得られなかった古道と趣きが一変し、明るく開けた道は八十
八番鉄塔付近で、御岳が展望できる。ほどなく無線中継局を右手に見て、NHKサテライト
施設棟に向う林道に入り、峠山山頂に達する。木曽山脈の経ヶ岳、茶臼山、大棚入山などの
展望と奈良井川、木曽川が眼下に望まれる。

みどころ
■奈良井宿
 JR奈良井駅を降り南西150m先の右手石垣が宿場街入口の枡形(ますがた)で、ここから
いわゆる歴史の街並みが始まり、さながら江戸時代に戻った感じの町。本陣、問屋、宿が建
ち並び、高札所を過ぎ鎮神社辺りまでが奈良井の宿場町で、散策客や観光客で賑わっている。
峠山から下山して立ち寄るほうが良いだろう。

■葬沢(ほうむりざわ)
 中の茶屋跡脇にあるいささか物騒な地名だが、天正十年(1582年2月)、木曽義昌軍が
武田勝頼軍二千余兵の軍勢を追撃し大勝利を収めたと伝えられている鳥居峠の戦場跡。この
時、沢は武田方の戦死者五百余名で埋もれ、葬った場として「葬沢」と呼ばれている。

詳細コースガイドは「信州日帰り山歩き」全県版をご覧下さい。

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