★ シングルベース(オールガールズパワー) ★

シングルベースを実施あたってするにはフライヤーに対して3つの手のポジションがあります。

まず、ひとつはポップインするための前の腕と手です(写真1)。このポジッションはスタート時において、最もフライヤーへのコントロールをするのに重要な位置になります。

それは、右手による、グランドアップリバティの完成時に主要な土台になることからも理解できるでしょう。この手は、フライヤーの靴の中間に位置します。
2番目はベースによるフライヤーの靴の両端のホールドです。が、メインベースの左手は少し面白い位置に置きます。(写真参照)これはフライヤーの足から約30センチから45センチくらい前に位置します。この位置に手を置いておくことによりフライヤーがポップインしたときに、素早くフライヤーの靴をキャッチし、正しい位置にホールドできるようになります。
3番目はフライヤーの上昇時にサイドベースの腕の力をサポートする手の位置です。これは、ベースの安定性を確保するだけでなく、フライヤーの安全性の確保にもなっています。(写真1)

次に、フライヤーがステップインをおこなったとき、ベースはフライヤーに力を十分に伝えるために、背中をなるべく伸ばし、腰に力を入れ、体を固めていることが大切です。(写真2)言葉では説明するのは難しいのですが、こうすることにより、フライヤーへの力の反発が向上します。背中を丸め、下を向いた状態では力が上手く伝わりません。

力で上げてしまうことも可能ですが、けがの原因になる可能性が、非常に高くなります。また、腰と同時にひざを使うことも忘れないでください。まず力の伝達は下身からです。そして、フライヤーはベースの方をしっかりときつく持ち、サードベース(スポッター)はフライヤーの腰を手の平の下を使い上手くホールドして、フライヤーの上昇を助けるとともに、安定性を確保します。これは、ポップインになれているチームでは簡単でしょうが、この方法は、スタンツのスピードと安定性を向上させる上で、とても大切なアプローチです。

ただし、フライヤーとのコンビネーションが上手く行かなければ、片側の足の確保ができないといった、デメリットもあります。

アプローチに関しては、従来のグランドアップリバティとかわりありませんが、スタンツ完成時にメーンベースとなる者が、グランドアップリバティとは反対になります。

言いかえれば、グランドアップリバティの場合は、フライヤーをホールドしているベースがそのままメインベースとなりますが、シングルの場合は、メインホールドをスタンツ開始時においておこなっている者が、スタンツ中にセカンドベースに変化します。ですから、はじめ、メインベースであった者が、フライヤーの上昇に従い、その体重の確保をもう一方のベースに移行していきます。

同時に、確保している足をコントロールして、フライヤーの安定性を向上させるようにします。当初セカンドでースであった者は、その体重移動の中で素早くフライヤーの下部に入り、両足を確保します。この確保が遅れると、フライヤーは、バランスを崩し、腰から落下してしまう可能性があります。

ポイントは、はじめから、確保している足を意識するのではなく、もう一方の足を見て、確保するようにしましょう。片側については、もう一人のベースが確保していますので、そう意識する必要はありません。とにかく早めに、もう一方の足の確保をおこないましょう。

アプローチ段階での手の位置は写真3を参考にしてください。

もう一つ、セカンドベースは上記に掲載されたグリップかもう一つ4の写真のようなグリップでスタンツを始めてもかまいません。

 

 

実施しやすい方を選んで始めましょう。

 

●導入方法として注意

フライヤーは、まず、セカンドベースに手を置くことからはじめます。膝はセカンドベースの手と水平になるように位置し、もう一方は地面を十分けることができるようにします。

この時、つま先で立つことは辞めた方がいいでしょう。これは、コンマ何秒かですが、上昇時の反応を遅らせる原因になります。(写真5)

余談ですが、フロントアップトゥショルダーストラドルの導入時において、つま先で立っているフライヤーを見ますが、大体、ワンテンポ上昇が遅れるのがほとんどです。

この話を今していると長くなりますので、とにかく足の裏全体を使ってください。今までのポジッションを一体化してフライヤーは上昇するわけですが、上昇時おいて、バックベースは途中、フライヤーのお尻を持つポジッションをとり、上への上昇を助けるようにします。

このポジッションは「プレスチアー」と呼ばれています。そして、いったんホップされれば、後部のスポッターが、メインベースにフライヤーが良いポジッションになるように足首を持ち調整することとなります。

こうして最後にシングルベースが、このように、各自の役割がミックスして完成します。

また、方法も多々ありますので、いろいろ研究してください。しかしながら、安全対策とコーチ等の第三者を必ずつけて練習してください。タイミングと経験があれば、決して困難な技ではありません。でも、努力は必要です。 
阿部