★ツイストクレイドル Photographed by Tim Jackson at the Club Cheer, Inc. training center in Euless, TX

エレからのディスマウントには、通常のスポッターに手をつないでゆっくりフライヤーを下ろす方法とフライヤーをポップアップして下ろすクレイドルと呼ばれる方法があります。
今回はクレイドルをマスターした後にさらにスキルを向上させるツイストクレイドルについて解説します。
なお、本スキルはレギラークレイドルをしっかりマスターした後に練習を行うようにしましょう。また、安全対策等練習に際しての注意を怠らないようにしましょう。

ポップアップにおけるベースはまず、膝の力を利用してフライヤーをアップします。導入部においては、腕の力はそれほど重要ではありません。

また、腕の力でフライヤーをアップしようとすると、もう一人のベースとタイミングが合わない場合、フライヤーのバランスを崩してしまう可能性があります。このためまず、膝の屈伸でフライヤーをアップすることを心がけましょう。

それから、腕を使ってフライヤーをアップするのですが、その時は、フライヤーが回転しやすいように若干、ホールドしている足をアップする方向をクロスしてあげましょう。(ねじる方向へ)

フライヤーはポップ時においてはハイブイの形を崩さないようにし、次の段階に備えるようにしましょう。ベースとともに体をゆるめ、ツイストの準備を始めるとスタンツ全体がゆるみ、崩れの原因となりますので注意しましょう。

バックベースのこのスタンツでの責任は、サイドベースのタイミングがあっているかの確認と、フライヤーがポップされるときにフライヤーの足をねじる方向にガイドします。

バックベースはフライヤーの足首をガイドの瞬間は軽く握り押し出します。強引なガイドは無駄な回転をフライヤーの与える原因になりますので注意してください。

また、タイミングを合わせる場合、通常「1−2−ダウン、アップ」といったサインが使用されますが、練習時に応じてこの言葉を変更して使用しましょう。

例えば、このスタンツの場合は「1−2−ダウン、アップ、ツイスト」といったようにです。こうすることにより、このスタンツにおける個々の役割を思い出させるとともに、タイミングを合わせることができます。

また、フライヤーがポップされた後は、決してフライヤーから目を離さずフライヤーのサイドに位置し、ディスマウントの体制を整えましょう。

ですから、フライヤーの空中での位置により、ベースも移動する可能性があるわけです。(移動しなければいけません。)

○フライヤー

ツイストはポップが始まるとともに開始されますが、まず、ハイブイの位置から手を下方にねじるように体上部の回転を助けます。


また、頭は回転方向にねじるようにして、空中ではバックベースを一瞬でも見るように心がけましょう。

これは、通常のツイストの場合においては、フライヤーの頭の位置はバックベースの頭の上にあることが理想だからです。このため、このディスマウント練習においては、コーチはサイドからも見るようにしましょう。

そして、フライヤーの頭の位置とバックベースの頭の位置の確認をおこなってください。この位置がずれるとフライヤーが不安定であるといった事と共にポップアップ時にタイミングのずれがある可能性があります。

また、フライヤーのツイストの導入に問題がある可能性があります。また、ツイストは流れるように行い、フライヤーは当初の回転力を失わないようにしましょう。

そして、バックベースにキャッチされる瞬間前までは、フライヤーは腕を体から放さないようにしましょう。そして、キャッチの直前で腕を拡げキャッチされるようにします。

ツイストクレイドルの最終段階は、フライヤーを安全にクレイドルの中に納めることです。

まず、ベースは常にフライヤーから目を離さず、できるかぎり高い位置でフライヤーを確保することに努めるべきです。フライヤーは体をその間しっかり締めてクレイドルに入る瞬間は体を「V」字にします。


そしてクレイドルの中に入った最後の形は「L」字になるようにします。また、ベースはできるかぎりフライヤーの近くに位置し、クレイドルを形成します。

離れすぎていた場合、ベースが移動しなければならず、同時にフライヤーをキャッチした瞬間からだが倒れ、顔を打つ可能性がありますので注意しましょう。

また、指のけがの防止のため、手は広げず、指をつけていましょう。拡げていた場合、突き指の可能性が非常に高くなります。

最後にこのスタンツは各ポジッションが協力して一体となって始めて、成功するスタンツですので、常にスタンツチームはコミュニケーションを忘れないようにしましょう。

そして、安全対策と指導者の確保は忘れないようにしましょう。最後に、このスタンツができるためにはレギュラー(ストレート)クレイドルができることが前提となることを忘れないでください。
阿部